メディア王の名を欲しがる者は多い。メディアを握るものこそ,世界の支配者だ。今,メディア王になる最短の近道のための道具が,2つある…。
リーチネットと名付けられたシステムは,ナップスター同様のファイル共有を目的としているが,交換するのはポルノ画像だ。だが,このサービスを利用したユーザーは,児童ポルノ禁止,猥褻禁止,未成年者に対する猥褻画像提供禁止に関する米連邦法や各州法違反に問われる可能性がある。
ああ,すげぇ(^_^;)。なんて直接的な使い方。ストレートすぎて思いつかなかった。ではさっそく試してみますかと思ったら,現在は一時的に停止中とのこと。WIRED NEWSをはじめとする報道でサービスの限界値を超えたらしい。ナップスターとは別の,独自のプロトコルを使っているようだが,記事にもあるように,ナップスターと比較したときのもろさはぬぐえない。
ナップスターは,ベルテルスマン社との提携を受け(過去記事),現在MP3に限っている交換ファイル形式を,すべてのマルチメディアファイルに拡張することを決めている。それによって,すでに多くの新聞社,出版社,テレビ・ラジオ局を持っているベルテルスマン社は,全メディアをもっとも手元に引きつける企業としての立場を築き,DVDやCDを売るより1万倍は手軽に,メディア企業として君臨できると踏んでいる。そう,リーチネットをただのポルノ画像の交換サービスなどと侮る事なかれ。それがすすべての画像に繋がり,ムービーに繋がり,テキストに繋がっていく。アダルトというのはナップスター同様,アンダーグラウンドという媚薬としての効果は満点だ。明日のメディア王に必要なもの,それはファイル共有システムと,わずかな媚薬。ベルテルスマンが手に入れたもの同様,リーチネットは,そのツボにはまっている。
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